創部70周年記念誌Web版
  1. HOME
  2. ">創部70周年記念誌目次
  3. 有井 真弓

Ⅴ OB・OG(有志)便り

有井 真弓(旧田中)(S50卒)

幹事の方々には、いつもお世話になっています。ありがとうございます。

近況としては 2019年次女がお産のため米国から帰国しましたがコロナ禍のため、いまだ米国にもどれていません。孫はもう二才四ヶ月になってしまいました。朝から晩までパワー全開の男の子です。気を抜くことを知りません。毎日が感動の日々であり、疲労困憊の日々でもあります。
やはり孫というものは、外国でもなくて、スープのさめない距離にいてくれるのがいいようです。
現役時代の思い出といえばやはりリーグ戦と苦しかった合宿です。

近鉄南大阪線の橿原神宮前を下車し、参道のジャリ道を延々と15分程歩きやっと宿舎に到着、体育館はそこから又10分位歩いた所にありました。春の合宿をよく思い出します。土ぼこりをあげながら靴とラケットを持ってねむい目をこすりながらの朝練。宿舎はその昔、病院だったとかで、ここが遺体置場、となりが解剖室とか、なんとか言って、男子の先輩たちは下級生の私たちを恐がらせていました。トイレはもちろんおつりの返ってくるようなトイレでした。売店でムーンライトを買って、このお菓子には紅茶が一番、ということも学びました。

現在私は、堺市の端っこ、美原区に住んでいます。最近家のすぐそばを南阪奈道路が通ったので、二上山をぬけ奈良にはすぐに行けます。橿原神宮には高速を使えば 20 分、大好きな明日香にも 30 分位で充分な所です。橿原神宮もよく行きますが、宿舎のあったあたりを歩いてみても、きれいなスポーツ施設ばかりで全くわかりません。ここはどこ?私はだあれ?状態できつねにつままれたみたいです。でも見つけたんです。車の中から。駅からやたら遠かったあの体育館らしき建物を。高速を降りて、橿原神宮を右手に見た所に。50年も前の体育館かどうかわかりませんが、土地開発からとり残された様に。企画からはずれた様にソッポを向いて建っているのです。
それ以来、私は奈良へ行く度、車の助手席から、あの地味な体育館らしき建物を見つけ出し、ひとりタイムスリップしています