創部70周年記念誌Web版
  1. HOME
  2. ">創部70周年記念誌目次
  3. 関西学生リーグ戦最高成績(女子) 西尾 順子

(2) 関西学生リーグ戦最高成績(女子)

西尾 順子(S58卒 旧姓西山)

甲南大学卓球部 70 周年おめでとうございます。
現役時代の一番の思い出は、1 部に上がった 3 回生の春季リーグ戦で、武庫川女子大に勝利し、棚橋と抱き合って喜んだことです。大阪樟蔭女子大にも勝利し、1 部 4 位という成績でした。この成績が 70 年の間で最高成績と事務局の方から教えていただき、大変驚いています。

この時、4 回生、1 回生が不在、3 回生の私と棚橋、2 回生の大畑と西田に初心者の玄でぎりぎりの 5 名での、きびしい条件のなか奇跡のような結果でした。
しかし、うれしかったのは一瞬で、女子責任者として秋のリーグ戦のことや、部員を増やさなくてはというプレッシャーで余裕がなく、みんなには迷惑をかけたことと思います。思えば入部した時も 4 回生は不在、3 回生に隈井さん、西垣さん、木谷さん、2 回生も不在で私と棚橋が入部して 5 名が揃うという状態でした。このメンバーに次の年に大畑と西田を迎え 3 部から 1 部へ駆けあがったのですから、これも奇跡のような事でした。

S56年春季リーグ戦戦績(女子1部)

残念ながら、秋には降格しました。この時の入れ替え戦の相手が神戸大で、中・高でも先輩だった高津さんに負けた事は今でも思い出したくない思い出です。その他の事は全く記憶になく、事務局の方から当時の資料を送って頂きました。その中で私が一番驚いた事は、4 回生の春に2部で優勝し、再び神戸大と入れ替え戦をしていたことでした。1回生に是沢と中村を迎えていたとはいえ、我ながらよく頑張ったなと思いました。入れ替え戦で負けていることが情けないですが。この時の記憶が全くないのが不思議です。
私と棚橋は計4回の入れ替え戦を経験しました。あの何とも言えない異様な雰囲気の中での緊張感、そんな誰でも経験することのない貴重な体験をもっと楽しんでおけば良かったと今なら思えます。
2部に上がるときの相手の大阪体育大、1部に上がるときの相手の大阪教育大など、どこの大学も部員不足で、練習時間の確保など様々な問題を抱えていたとおもいます。苦しいのは自分だけではなかったはずです。同じ卓球をする仲間として切磋琢磨できたことは本当に素晴らしいことだったと思えます。

その後是沢の代で1部へ上がったことを聞き、とてもホットしました。是沢と中村が1部を経験したことが何よりうれしいです。
こうして資料をみると、女子はなかなかの苦戦を強いられています。慢性的に部員不足を抱えているのではないかと思います。今の状況は詳しくわかりませんが、こうして70年続いていることがまず、すごいこと。そして続いている限り、様々なチャンスがまためぐってくるということだけははっきりいえます。これからも大学で卓球をする女子が増えて続いていくことを願ってやみません。

さて、卒業してからはというと、結婚して、埼玉に住んで35年になります。知人もなく、夫も単身赴任で不在が多く、決して順風満帆の日々ではありませんでしたが、卓球で鍛えた「やらねば」精神だけは持ち続けることができました。昨春、末っ子の三男が社会人になり、少し肩の荷をおろしたところです。

何の心配もなく、学生生活を送りながら卓球に打ち込んだ日々の幸せ。導いて下さった先輩、一緒にいてくれた棚橋、ついてきてくれた後輩がいた幸せ。辛くて苦い思い出もあったけれどみんなで笑いあった日々の幸せ。それを思い出せたことに感謝です。還暦を過ぎましたが、もう少し人生があたえられるとしたら、今の幸せをかみしめて、もっと人生を楽しみたいと思います。

70周年が過ぎても、男女共に卓球をする後輩たちが増えて、また新たな歴史がつくられることを祈っています。最後になりましたが、ご尽力いただいています事務局の方をはじめ、皆様に御礼申し上げます。